【部活】「ポジティブ思考」と「ネガティブ思考」は上手に使い分けよう!

こんにちは。部活カウンセラー未来です。
今回は、部活のメンタルづくりに役立つ話です。

部活生のみなさんは、「ポジティブ思考」と「ネガティブ思考」を、どのように捉えていますか?

もしかしたら、ネットや本などでよく見かける情報から、

〇ポジティブ思考=良い
×ネガティブ思考=悪い


そう思い込んでいる人もいるかもしれませんね。

実際に、世の中には、ポジティブ思考を勧める本や、ネガティブ思考をポジティブ思考に変換するノウハウを教える本が、たくさん存在しているので、「ネガティブ思考は良くないんだなぁ」と思ってしまうのも無理はありません。

でも、本当に「ネガティブ思考」は、悪者なのでしょうか。
常にポジティブ思考でいることが、正しいのでしょうか。


この記事を読むと、「ネガティブ思考でもいいんだな」と理解できると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

ポジティブ思考・ネガティブ思考、アプローチの仕方が違うだけ

ポジティブ思考、ネガティブ思考は、どちらが良い悪いではなく、どちらも大切な「思考」です。

常に、ポジティブ、ネガティブ、どちらかの考えしか持っていない、という人はいませんし、誰でも状況によって、ポジティブ思考になっているとき、ネガティブ思考になっているときなど、思考は変化しています。

その時々に応じて、これについては、プラスの面、マイナスの面、どちらの視点から物事を捉えるか、アプローチするか、その違いがあるだけなのです。


ある本によると、「男子のプロスポーツ選手には、防衛的悲観主義の人が多い」そうです。
つまり、ネガティブ思考の選手のほうが、プロとして成功している、ということです。

私が知っているトップアスリートのみなさんも、楽観主義者の人は、ほぼいません。結果を出すため、ケガをしないため、不安を消すために最悪の結果を想定し、そうならないように取り組んでいる人が多いように思います。

では、ポジティブ思考、ネガティブ思考、何が違うのか。

ポジティブ思考タイプ=明るい未来を信じて行動する人
ネガティブ思考タイプ=最悪の結果を想定して行動する人


どちらをイメージして行動するか、行動の『原動力』が異なるわけですね。

例えば、

『勝てば、甲子園に出場でき、プロへの道が開ける!』
『負ければ、野球を続ける道は、閉ざされてしまう…』


このように、プラス・マイナス、どちらの思考をするほうが力が湧いてくるか、ということです。

どちらの考えが自分にとってしっくりくるかは、人それぞれ異なります。

自分のタイプにあった思考が大切であり、無理に自分の思考タイプと逆の考え方をしようとする、不安な気持ちが強くなってしまいます。

ポジティブ思考、ネガティブ思考、あなたはどちらのタイプ?


では、自分の思考タイプを把握するには、どうしたらよいのでしょうか。

「上手くいく」と自己暗示をかけるほうが、不安が少ない。
「失敗」を想定内として考えておくほうが、不安が少ない。

このように、「どちらが不安が少ないか」という視点でチェックしてみると分かりやすいかと思います。


<ポジティブ思考の例>
・やるべきことはやってきたので、明日の試合ではきっと上手くいく
・自分たちの力を出し切れば、必ず優勝できる
・優勝して喜んでいる姿をイメージするとワクワクする

<ネガティブ思考の例>
・スポーツに失敗はつきもの。そうなったらどう対応するかを事前に考えておこう
・点差が開くこともあり得る。そうならないためにできることを考えておこう
・自分たちの課題は後半の集中力低下。なので序盤に1点でも多くとることを意識しよう

ポジティブな言葉をかけてみて、心がザワザワしたり、信じきれなかったり、不安が高まるようなら、ムリにポジティブ思考に寄せようとしている可能性があります。そうすると、余計に不安は強くなってしまいます。

とくに、ポジティブ思考は根拠なく信じることができる人には向いていますが、理論的な性格で、根拠がないことを簡単には信じることができない人には、向いていません。自分自身に嘘をつくことはできないからです。

ポジティブ思考、ネガティブ思考を状況によって上手く使い分ける

これまでに、ポジティブ思考、ネガティブ思考、どちらの思考をすることで、より自分を突き動かすことができるか、しっくりくるかをお伝えしました。

さらに、時と場合によって使い分ける方法をご紹介します。

例えば、過去・現在・未来で、2つの思考を使い分けることができます。

過去=変えられないので、すべてポジティブ思考で捉える(全てを糧にする)
現在=自分のタイプで捉える(楽観的 or 悲観的)
未来=自分のタイプで捉える(楽観的 or 悲観的)


このように、

・過去に関しては、=肯定的な思考で捉える
・現在や未来に関しては、=自分にしっくりくる思考で捉える


など、使い分けをすることもできますよね。

また、とくに、

病気やケガ・災害・防犯などにおいては、リスクを最大限回避するためにも、ネガティブ思考で最悪を想定するほうが、よいのではないでしょうか。

肩が痛い、背中が痛い、疲れやすい、という症状を感じていたけれど、「単に疲れが溜まっているのだろう」とポジティブ思考で捉えていたら、実は、ガンを発症していた、というようなこともありますので、「健康」や「災害」については、ぜひ、ネガティブ思考で、最悪を考えて早めの診断、災害対策を行っておくようにしましょう。

以上、今回は、「ポジティブ思考」と「ネガティブ思考」に、良い悪いはない。状況や自分のタイプによって上手に使い分けよう、というお話でした。

これまで見聞きしてきたポジティブシンキングを良しとする考え方とは、また違った考え方だったかと思いますが、”なるほどね”と、少しでも共感できる人は、参考にしてみてくださいね。

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